【お父さん・お母さんに向けて書きました】若者にやる気が出ない、本質的な3つの理由。
若者が混迷している・・・よくニュースでも出てきますよね。就職難・将来への不安・学力の低下・・etc。
「3年以内に辞めるなんて信じられない」「充実感を語るなど20年早いわ!」「心の問題なんて、弱いからなるんだ」
そんな言葉が出かかりながらも、実は若者の前で何とか出かかった言葉を飲み込んで、我慢しているのではないでしょうか?
さて、どうして新入社員は、どうして若者は、やる気ないのか?これには深いワケがあります。
あなたのお子様だけでなく、新入社員みんな、社会の風潮がそうなっております。
裏を返せば、それって希望なんです。若者がやる気のある組織風土に変わることができれば、それは特異性があるもので、注目も起きますから。
私は、評論家でも社会学者でもありません。20代専門のコーチです。しかし、そういった「本音」について相当な人の悩みを聞いてきた自負があります。
そんな中で導き出される、若者にやる気が出ない、本質的な3つの理由を、こう読み解いています。
何か、お子さんとのコミュニケーションや、若手社員に対するコミュニケーションで、こんな前提があるんだ〜と参考になれば幸いです。
目次
1.ネット社会=対面のコミュニケーション量が少ない=「分からないこと」が聴けない
例えば、あなたが受験勉強をしていた学生時代、分からない英単語が出てきたとしましょう。そしたら、どのような行動をしますでしょうか?
そんなの当たり前、辞書を引くことだよ。という回答が当たり前ですよね。または、辞書を引いても分からなかったら?先生に聞いたり、友達に聞いたりするんだと思います。
では、今はどうかというと、googleやyahooさんに聞くわけですね。つまり、検索をネットでします。
さらに分からなかったとしても、ネット上に上がっている専門家などの意見を、見れます。
そうすると、どうでしょうか?先生や友達に聞くよりも、断然良い情報がその中に入っています。
そんなコミュニケーションを繰り返していったら、、社会に出て「分からない」ということに恐怖を覚えるんです。
今までは、分からない事はネットが解決してくれました。だけれども、それが解決できない事にぶつかります。会社の問題はネットに答えなんて書いてないですから。
だけれども、過去の習慣によって「分からないことを聞く」という行動のイメージがないんです。
だから、いつまでも彼らは「うーん・・」と頭を悩ませて終電まで帰れなくなるんです。ちょっと声を上司にかけられれば良いのですが。それができないのです。
なので、「声をかける」のが一つと、声もかけられない状態であれば、それとなく「分からない事・できないことは悪いことじゃない」とお子さんの現在地を認めてあげる事がもう一つなんです。
お手間だとは思います。だけれども、利便性を追求したネット社会の功罪でもあるのです。
2.ネット社会=比較対象が多すぎる=自己肯定感が低い
「ガキ大将」なんて言葉、ありましたよね。あなたが小さい頃は、ネットなんてものはなかったかと思います。
だからこそ、その地域で一番頭が良かったり、足が速かったり、器用だったり、何かに詳しかったり・・などなど。自分自身の地位を確立する場所があったと思います。
だけれども、そういった面も今は、インターネットで検索で一発です。
家族の中でお父さんは汗水垂らして、働いています。それをすごいと思っていながらも、ネットを見ればそれ以上に稼いでいる人など、わんさかいるわけです(涙)
ネットの中にこもっているから、わがままだ・自分勝手だ・・というような側面もあるとは思いますが、無意識のうちに若者はたくさんの相対比較をしています。
何をやってもやる気が出ないのは、何かをやろうとしても、それ以上の相手がたくさんいるからこそ、自分の頭の中で、比較が止まらずにやる気が起きなくなるのです。
逆を言えば、独自性・オリジナリティーを本当は求めている面もあります。ネット上にも必要とされてない感じがあるのだから、会社の中では尚更です。
「このことに関しては、君は世界一だよ」なんて大げさですが、言ってくれる上司がいたら、嬉しいだろうな〜と思います。もちろん、その子を動かそうという期待は、せずに。ですが。
3.ネット社会=映像による理解が強い=すぐさま答えを求める=自ら考えにくい
先ほどの辞書の例でもありましたが、今の20代は「映像世代」と呼ばれることもあります。
動画配信サービス(Youtube、ニコニコ動画など)が爆発的に伸びて、映像での理解が進んでいます。同様に、「わかりやすい歴史の話」などをテーマにして、漫画にする流れは止まらないですよね。
今やマーケティング・セールスなどの分野でも漫画が出ている状態です。
活字と映像の違いは、何かと言いますと、イメージ化を「自ら」行うことが乏しくなります。
そして映像には、ヒントというのは出ていません。基本的に「答え」と「答えまでのプロセス」なわけです。
情報化社会となり合理主義の世の中も相まって「効率的に」「素早く」「わかりやすい」を求めた時に、映像の内容もより、利便的になりました。
情報の効率化は図れているかもしれませんが、一方それを享受する若者はどうでしょうか?当然のごとく、その情報を食べているわけですから、自ら考えることをストップします。
「googleと自分を比べりゃ、そりゃgoogleの方が頭いいに決まってるじゃん」
という論理なんです。だからこそ、検索をして何かの情報をもってくる能力には長けているかと思います。
しかし、アイディアを出す、意見を述べる、論理展開をする。といった、いわゆる企業が求めている「コミュニケーション能力」「自発性」という面が欠乏しやすいのです。
加えて、先ほども述べた通り、相対比較が激しい競争状態に、いつも晒されていたので、「自分の意見なんて意味あるの?」と無意識的に思いやすい若者が多いです。
「自分の判断を出す」ということに意味を見出さなかったり、誰かの答えを求めるんですよね。これは日本教育の問題にも繋がるかとは思います。
だからこそ、何かの意見を言った際は「なるほど!」と、どんな陳腐な内容だとしても聞いてくださると、「話して大丈夫なんだ!」といった、安心感が生まれると思います。
なんで、そんなことやらないといけないんだ。こっちだって忙しいんだ。
おっしゃる通りかと思います。しかし、このサイトを開きこの内容を最後まで読んでいるあなたは、若者(息子さんでしょうか・社員でしょうか)に対するコミュニケーションでお悩みなのかと存じます。
他人は変化できないけど、自分は変化できるのは世の常です。外に問題を向けるのではなく、自分の中、ものの見方に勝負しようと未熟ながらしております。
最後に。あくまでこれは私の「一観点」に過ぎないものです。「世代論」は歴史を遡れば紀元前からあるようです。
もちろん、当時も今も、すべての若者がそうだというわけではありません。
この内容が、明日の若者理解に役に立てれば幸いです。良ければ、そういった「判断基準」の話もメールマガジンに書いてありますので、ご登録をしてくだされば幸甚です。
また、セミナー自体は20代限定でやっておりますが、ご両親の「こっそり相談」も承っております。ご連絡をくだされば対応しますので、ご一報くださいませ。
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